ストローブ=ユイレの軌跡 1962-2020
Rétrospective Straub-Huillet 1962-2020
第1期:2023年11月7日(火)—11月11日(土)(日曜・月曜休館/5日間)
会場:アテネ・フランセ文化センター
映画による抵抗運動を続けたジャン・マリー・ストローブ(1933-2022)とダニエル・ユイレ(1936-2006)。
1962年の処女作『マホルカ=ムフ』から、新型コロナウィルス感染拡大下の2020年4月5日にネット配信された『ロボットに対抗するフランス』まで48作品を一挙上映。
2022年「盟友」ジャン=リュック・ゴダール(9月13日逝去)の後を追うように同年11月20日に世を去ったストローブの新作はもう見ることはできないが、ストローブ=ユイレ全48作品を上映するとともに、ストローブ=ユイレの創作活動を記録したドキュメンタリー映画も上映することで、世界映画史に独自の足跡を残したふたりの映画作家の検証を継続する。
「ストローブ=ユイレの軌跡 1962-2020」全作品鑑賞券完売のお知らせ
「ストローブ=ユイレの軌跡 1962-2020」全作品鑑賞券は、ご好評をいただき完売いたしました。
誠にありがとうございました。
■上映スケジュール
※チケットは1回目上映開始の20分前から、当日上映分を販売します。
第1期:2023年11月7日(火)—11月11日(土)(日曜・月曜休館/5日間)
11月7日(火)
17:20 | プログラム① 『マホルカ=ムフ』『妥協せざる人々』(計73分) |
19:00 | プログラム② 『アンナ・マグダレーナ・バッハの日記』(93分) |
11月8日(水)
16:30 | プログラム③ 『花婿、女優、そしてヒモ』『オトン』(計111分) |
19:00 | プログラム④ 『歴史の授業』(85分) |
11月9日(木)
16:30 | プログラム⑤ 『アーノルト・シェーンベルクの《映画の一場面のための伴奏音楽》入門』『モーゼとアロン』(計120分) |
19:00 | プログラム⑥ 『フォルティーニ/シナイの犬たち』(83分) |
11月10日(金)
16:30 | プログラム⑦ 『すべての革命はのるかそるかである』『雲から抵抗へ』(計116分) |
19:00 | プログラム⑧ 『早すぎる、遅すぎる』『アン・ ラシャシャン』(計109分) |
11月11日(土)
19:00 | プログラム⑨ 『アメリカ(階級関係)』(126分) |
ジャン=マリー・ストローブ
Jean-Marie Straub
ダニエル・ユイレ
Danièle Huillet
ジャン=マリー・ストローブ(1933-2022 )とダニエル・ユイレ(1936‐2006)は40年以上にわたって共同で挑発的な映画を作った。ロレーヌ地方メス出身のストローブは、徴兵忌避のため58年に西ドイツに亡命、さらに69年にローマに生活・活動拠点を移した。彼らの作品の大半は先行する文芸作品に基づくが、その原典の本文の扱いは厳密で、叙述内容の伝達を効率化する改変は避けられる傾向にある。高度に文学的なドイツ語、フランス語、イタリア語の3か国語を用いて作られる彼らの映画は、2006年のダニエル・ユイレ死後もその基本姿勢を変えることなく、2022年11月のストローブの死まで継続された。音声言語の含蓄、音楽的抑揚に重きをおいており、その厳密な画面構図と時間構成、計算された身ぶりと廃棄しえない偶発性の弁証法は、映画表現の革命的な潜勢力を示唆している。