ストローブ=ユイレの軌跡 1962-2020
Rétrospective Straub-Huillet 1962-2020
第2期:2023年12月12日(火)—12月16日(土)(日曜・月曜休館/5日間)
会場:アテネ・フランセ文化センター
映画による抵抗運動を続けたジャン・マリー・ストローブ(1933-2022)とダニエル・ユイレ(1936-2006)。
1962年の処女作『マホルカ=ムフ』から、新型コロナウィルス感染拡大下の2020年4月5日にネット配信された『ロボットに対抗するフランス』まで48作品を一挙上映。
2022年「盟友」ジャン=リュック・ゴダール(9月13日逝去)の後を追うように同年11月20日に世を去ったストローブの新作はもう見ることはできないが、ストローブ=ユイレ全48作品を上映するとともに、ストローブ=ユイレの創作活動を記録したドキュメンタリー映画も上映することで、世界映画史に独自の足跡を残したふたりの映画作家の検証を継続する。
■上映スケジュール
※チケットは1回目上映開始の20分前から、当日上映分を販売します。
第2期:2023年12月12日(火)-12月16日(土)(日曜・月曜休館/5日間)
12月12日(火)
16:10 | プログラム⑩ 『エンペドクレスの死』『四部の提案』(計172分) |
19:30 | プログラム⑪ 『黒い罪』(40分) |
12月13日(水)
17:40 | プログラム⑫ 『セザンヌ』(50分) |
19:00 | プログラム⑬ 『アンティゴネー』(100分) |
12月14日(木)
17:10 | プログラム⑭ 『ロートリンゲン!』『今日から明日へ』(計83分) |
19:00 | プログラム⑮ 『シチリア!』(66分) |
12月15日(金)
16:30 | プログラム⑯ 『労働者たち、農民たち』(123分) |
19:00 | プログラム⑰ 『放蕩息子の帰還/辱められた人々』『ルーブル美術館訪問』(計112分 |
12月16日(土)
19:00 | プログラム⑱ 『あの彼らの出会い』『ヨーロッパ2005年、10月27日』(計80分) |
ジャン=マリー・ストローブ
Jean-Marie Straub
ダニエル・ユイレ
Danièle Huillet
ジャン=マリー・ストローブ(1933-2022 )とダニエル・ユイレ(1936‐2006)は40年以上にわたって共同で挑発的な映画を作った。ロレーヌ地方メス出身のストローブは、徴兵忌避のため58年に西ドイツに亡命、さらに69年にローマに生活・活動拠点を移した。彼らの作品の大半は先行する文芸作品に基づくが、その原典の本文の扱いは厳密で、叙述内容の伝達を効率化する改変は避けられる傾向にある。高度に文学的なドイツ語、フランス語、イタリア語の3か国語を用いて作られる彼らの映画は、2006年のダニエル・ユイレ死後もその基本姿勢を変えることなく、2022年11月のストローブの死まで継続された。音声言語の含蓄、音楽的抑揚に重きをおいており、その厳密な画面構図と時間構成、計算された身ぶりと廃棄しえない偶発性の弁証法は、映画表現の革命的な潜勢力を示唆している。