ストローブ=ユイレの軌跡 1962-2020
Rétrospective Straub-Huillet 1962-2020
第5期:2024年2月20日(火)-2月24日(土)(日曜・月曜休館/5日間)
会場:アテネ・フランセ文化センター
映画による抵抗運動を続けたジャン・マリー・ストローブ(1933-2022)とダニエル・ユイレ(1936-2006)。
1962年の処女作『マホルカ=ムフ』から、新型コロナウィルス感染拡大下の2020年4月5日にネット配信された『ロボットに対抗するフランス』まで48作品を一挙上映。
2022年「盟友」ジャン=リュック・ゴダール(9月13日逝去)の後を追うように同年11月20日に世を去ったストローブの新作はもう見ることはできないが、ストローブ=ユイレ全48作品を上映するとともに、ストローブ=ユイレの創作活動を記録したドキュメンタリー映画も上映することで、世界映画史に独自の足跡を残したふたりの映画作家の検証を継続する。
お知らせ
2024年2月5日(月)の「ストローブ=ユイレの軌跡 1962-2020」の上映で、当日に警報級の大雪の予報が出ていたため、3月以降にプログラム④⑤の追加上映を検討しておりました件につきまして、3月18日(月)に開催が決定いたしました。
詳細は下記の通りとなります。
「ストローブ=ユイレの軌跡 1962-2020」追加上映
2024年3月18日(月)
17:10 プログラム④
『歴史の授業』(85分)
19:00 プログラム⑤
『アーノルト・シェーンベルクの《映画の一場面のための伴奏音楽》入門』『モーゼとアロン』(計120分)
※チケットは当日16:50から販売します。
※入れ替え制
※本特集の3回券、全作品鑑賞券の残券は有効となります。
■上映スケジュール
※チケットは1回目上映開始の20分前から、当日上映分を販売します。
第5期:2月20日(火)-2月24日(土)(日曜・月曜休館/5日間)
2月20日(火)
17:10 | プログラム⑭ 『ロートリンゲン!』『今日から明日へ』(計83分) |
19:00 | プログラム⑮ 『シチリア!』(66分) |
2月21日(水)
16:30 | プログラム⑯ 『労働者たち、農民たち』(123分) |
19:00 | プログラム⑰ 『放蕩息子の帰還/辱められた人々』『ルーブル美術館訪問』(計112分) |
2月22日(木)
17:10 | プログラム⑱ 『あの彼らの出会い』『ヨーロッパ2005年、10月27日』(計72分) |
19:00 | プログラム⑲ 『アルテミスの膝』『ジャン・ブリカールの道程』(計66分) |
2月23日(金・祝)
16:50 | プログラム⑳ 『魔女―女だけで』『ジョアシャン・ガッティ』『コルネイユ=ブレヒト』(計103分) |
19:00 | プログラム㉑ 『おお至高の光』『ある相続人』『ジャッカルとアラブ人』(計51分) |
2月24日(土)
17:20 | プログラム㉒ 『慰めようもないもの』『母』『ミッシェル・ド・モンターニュのある話』(計68分) |
19:00 | プログラム㉓ 『ヴェネツィアの死』『影たちの対話』『ヴェネツィアについて』(計54分) |
ジャン=マリー・ストローブ
Jean-Marie Straub
ダニエル・ユイレ
Danièle Huillet
ジャン=マリー・ストローブ(1933-2022 )とダニエル・ユイレ(1936‐2006)は40年以上にわたって共同で挑発的な映画を作った。ロレーヌ地方メス出身のストローブは、徴兵忌避のため58年に西ドイツに亡命、さらに69年にローマに生活・活動拠点を移した。彼らの作品の大半は先行する文芸作品に基づくが、その原典の本文の扱いは厳密で、叙述内容の伝達を効率化する改変は避けられる傾向にある。高度に文学的なドイツ語、フランス語、イタリア語の3か国語を用いて作られる彼らの映画は、2006年のダニエル・ユイレ死後もその基本姿勢を変えることなく、2022年11月のストローブの死まで継続された。音声言語の含蓄、音楽的抑揚に重きをおいており、その厳密な画面構図と時間構成、計算された身ぶりと廃棄しえない偶発性の弁証法は、映画表現の革命的な潜勢力を示唆している。