ストローブ=ユイレの軌跡 1962-2020
Rétrospective Straub-Huillet 1962-2020
第5期:2021年3月9日(火)—3月13日(土)(日曜・月曜休館/5日間)
会場:アテネ・フランセ文化センター
映画による抵抗運動を続けたジャン・マリー・ストローブとダニエル・ユイレ。 2006年同志にして伴侶であったユイレを失った後も過激な映画制作を展開するストローブ。 デジタル時代に入ってもその創作意欲は衰えを知らない。 1962年の処女作『マホルカ=ムフ』から、新型コロナウィルス感染拡大下の2020年4月5日にネット配信された『ロボットに対抗するフランス』まで48作品を一挙上映。
緊急事態宣言の再延長に伴う開映時間変更のお知らせ
新型コロナウイルス感染拡大に伴う「緊急事態宣言」が再延長されましたので、本特集の平日の開映を各回1時間早めることといたしました。
ご理解のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
なお、土曜日の上映とトークは午後8時以前に終了いたしますので、開始時間の変更はございません。
※今回の変更により、3回券の残券が発生された方には未使用分をご返金いたしますので、文化センター事務局にお申し出、又はお問合わせ下さい。
※3月21日(日)以降の上映についても、感染状況の影響により開映時間、開催日程の変更の可能性がございます。その際にはアテネ・フランセ文化センターのウェブページ等で発表いたします。
■上映スケジュール
※チケットは1回目上映開始の20分前から、当日上映分を販売します。
第5期:2021年3月9日(火)—3月13日(土)(日曜・月曜休館/5日間)
3月9日(火)
『労働者たち、農民たち』(132分) | |
『放蕩息子の帰還/辱められた人々』『ルーブル美術館訪問』(112分) |
3月10日(水)
『あの彼らの出会い』『ヨーロッパ2005年、10月27日』(80分) | |
『アルテミスの膝』『ジャン・ブリカールの道程』(66分) |
3月11日(木)
『魔女―女だけで』『ジョアシャン・ガッティ』『コルネイユ=ブレヒト』(103分) | |
『おお至高の光』『ある相続人』『ジャッカルとアラブ人』(51分) |
3月12日(金)
『慰めようもないもの』『母』『ミッシェル・ド・モンテーニュのある話』(計68分) | |
『ヴェネツィアの死』『影たちの対話』『ヴェネツィアについて』(計54分) |
3月13日(土)
15:20 | 『共産主義者たち』『アルジェリア戦争!』(72分) |
17:00 | 『水槽と国民』『レナートに』『目下の状況は?ジャン=マリー・ストローブ』『湖の人びと』『ロボットに対抗するフランス』(75分) |
18:30 |
トーク:「映画のメディア批判 距離を定めること 画面をつなぐこと」 赤坂太輔(映画批評家、『フレームの外へ 〜現代映画のメディア批判〜』著者) |
ジャン=マリー・ストローブ Jean-Marie Straub
ダニエル・ユイレ Danièle Huillet
ジャン=マリー・ストローブ(1933- )とダニエル・ユイレ(1936‐2006)は40年以上にわたって共同で挑発的な映画を作った。ロレーヌ地方メス出身のストローブは、徴兵忌避のため58年に西ドイツに亡命、さらに69年にローマに生活・活動拠点を移した。彼らの作品の大半は先行する文芸作品に基づくが、その原典の本文の扱いは厳密で、叙述内容の伝達を効率化する改変は避けられる傾向にある。高度に文学的なドイツ語、フランス語、イタリア語の3か国語を用いて作られる彼らの映画は、2006年のダニエル・ユイレ死後もその基本姿勢を変えることなく、ストローブによって継続されている。音声言語の含蓄、音楽的抑揚に重きをおいており、その厳密な画面構図と時間構成、計算された身ぶりと廃棄しえない偶発性の弁証法は、映画表現の革命的な潜勢力を示唆している。