ドキュメンタリー・ワークショップ2026-2027
講師紹介
◾︎「制作基礎」講座担当講師(あいうえお順)
飯岡 幸子 (いいおか ゆきこ) 撮影監督
1976年福岡県生まれ。映画美学校ドキュメンタリー・コースにて佐藤真監督に師事、映像制作を始める。東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻修了。監督作品に『オイディプス王 / ク・ナウカ』(2000)、『ヒノサト』(2002)。撮影作品に『偶然と想像』(2021/濱口竜介監督)、『春原さんのうた』(2021/杉田協士監督)、『すべての夜を思いだす』(2022/清原惟監督)、『ルート29』(2024/森井勇佑監督)、『あわいの魔物たち』(2025/守田悠人監督)など。『偶然と想像』は、撮影監督の創造性に捧げられる映画祭である第42回マナキ・ブラザーズ国際撮影監督映画祭コンペティション部門に選出された。
石田 優子(いしだ ゆうこ) 映画作家
1978年東京生まれ。慶應義塾大学卒業。映画美学校にて佐藤真に学ぶ。その後「エドワード・サイード OUT OF PLACE」(2005/佐藤真監督)の助監督などを経験。漫画家・中沢啓治の被爆体験の証言を記録したドキュメンタリー映画『はだしのゲンが見たヒロシマ』(2011)が初監督作品となる。第17回平和・協同ジャーナリスト基金 審査員特別賞などを受賞、国内外で上映される。2025年、広島の被爆樹木を守る樹木医の活動や被爆者の証言などを取材したノンフィクション『新版 広島の木に会いにいく 被爆樹木が見る未来』(偕成社)を発表。被爆樹木のドキュメンタリー制作を継続している。
大澤 未来 (おおさわ みらい) 映画作家
1981年東京生まれ。映画美学校ドキュメンタリー・コース高等科修了。民俗学、人類学をベースに映画制作活動を行なっている。併せて現代アート作家として映像作品の制作や、映像インスタレーション作品の発表なども行なっている。2017年に発表した『廻り神楽』が毎日映画コンクールでドキュメンタリー映画の最高賞を受賞。2021年に発表した『海でなくてどこに』は第二次大戦期に日本と上海に滞在したホロコーストを逃れたユダヤ人の映画で、世界最大のユダヤ映画祭「The Jewish International Film Festival 2021」で公式上映された。東京と八丈島の2拠点での制作活動を展開し、伊豆諸島シネマセンターの代表を務め映像による地域文化の発掘普及活動を行う。絶海の孤島である青ヶ島を舞台に長編ドキュメンタリー映画を準備中。
奥谷 洋一郎(おくたに よういちろう) 映画作家
1978年岐阜県中津川市生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。映画美学校ドキュメンタリー・コース研究科修了。映画作家の筒井武文、佐藤真に教わる。見世物小屋一座との十年に渡る交流を経て完成させた長編ドキュメンタリー映画第一作『ニッポンの、みせものやさん』を劇場公開。東京湾へ流れ出る河口の街で廃船に住みながら犬たちと暮らす老人をみつめた二作目『ソレイユのこどもたち』で山形国際ドキュメンタリー映画祭2011アジア千波万波特別賞を受賞。同作品で2013年に新藤兼人賞銀賞受賞。現れては消えてゆくストリップ劇場の踊り子たちの日常を描いた三作目『Odoriko』(2020)は、オランダのIDFAでFeature-Length Documentary部門に選出。フランスのCinéma du RéelでLa SCAM International Awardと Cultural Intangible Heritage Awardを受賞。同作品の姉妹編、日米仏国際共同製作版『ヌード・アット・ハート』は山形国際ドキュメンタリー映画祭2021インターナショナル・コンペティションに出品された。
黄 永昌(こう よんちゃん) 音響・録音・整音
1976年生まれ、東京都出身。大学卒業後、映画美学校フィクション・コース第4期初等科に進む。監督志望だったがかなわず、現場と仕上げを通して映画の完成までに関われる録音を選ぶ。その後、様々な自主映画に参加。『TOCHKA』(2007/松村浩行監督)を機に音響、菊池信之氏のもとで助手として活動を始める。近年の主な参加作品に、『王国(あるいはその家について)』(2018/草野なつか監督)、『Odoriko』(2020/奥谷洋一郎監督)、『偶然と想像』(2021/濱口竜介監督)、『映画:フィッシュマンズ』(2021/手嶋悠貴監督)、『海でなくどこに』(2021/大澤未来監督)『すべての夜を思いだす』(2022/清原惟監督)、『石がある』(2022/太田達成監督)、『彼方のうた』(2023/杉田協士監督)、『Plastic』(2023/宮崎大祐監督)、『光る川』(2025/金子雅和監督)など。
◾︎「編集講評」講座担当講師(あいうえお順)
小森 はるか(こもり はるか) 映像作家
1989年静岡県生まれ。映像作家。東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。映画美学校フィクション・コース初等科修了。東日本大震災後、ボランティアで東北を訪れたことをきっかけに瀬尾夏美(画家・作家)とアートユニットとして活動開始。人々の語り、暮らし、風景を映像で記録している。一般社団法人NOOK(のおく)に所属。代表作に『息の跡』(2016)、『空に聞く』(2018)など。『二重のまち/交代地のうたを編む』(2019、瀬尾夏美と共同監督)は、シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭コンペティション部門特別賞、令和3年度文化庁映画賞文化記録映画優秀賞を受賞。『春、阿賀の岸辺にて』(2025)にて、恵比寿映像祭2025第2回コミッション・プロジェクト特別賞受賞。
筒井 武文(つつい たけふみ) 映画監督>
1957年三重県生まれ。東京造形大学在学中に習作『6と9』(1981)を手掛けた後、長篇第一作『レディメイド』(1982)を発表。フリーの助監督、フィルム編集者を経て、独立後、自主制作映画『ゆめこの大冒険』(1986)を3年がかりで完成させ劇場公開。劇団「遊◉機械/全自動シアター」の世界を映像化した『学習図鑑』(1987)や3D作品『アリス イン ワンダーランド』(1988)を監督するとともに、TV、記録映画、企業CMなど幅広く演出。『おかえり』(1996/篠崎誠監督)では製作と編集を、『どこまでもいこう』(1999/塩田明彦監督)では編集を担当した。また、イメージフォーラム、映画美学校、東京藝術大学大学院映像研究科などで後進の育成につとめるかたわら、映画批評や、海外含む映画人へのインタビューも多数手がけてきた。今世紀に入ってからの監督作(長篇)に、『オーバードライヴ』(2004)、『孤独な惑星』(2010)、『ホテル・ニュームーン』(2019、日本・イラン合作)の劇映画にならんで、『バッハの肖像 ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2009より』(2010)、『映像の発見=松本俊夫の時代』(2015)のドキュメンタリー映画がある。2025年には、10年前に監督した劇映画『自由なファンシィ』が一般公開されたのにあわせて、初の著書『映画のメティエ 欧米篇』(森話社)と編著『声(ポリフォニー)の映画史 東京藝術大学大学院映像研究科講義録』(東京藝術大学出版会)が上梓され、『映画のメティエ 日本篇』(森話社)もつづいて刊行された。
◾︎「公開講座」企画立案/講師(登壇順)
葛生 賢(くずう さとし) 映画作家・映画批評家
1970年埼玉県生まれ。東京大学文学部哲学科卒業。大学在学中に蓮實重彦の映像芸術論に触れ、数年間の会社勤務を経て映画美学校フィクション・コースを修了した。在学中より西山洋市や松村浩行らの作品にスタッフとして参加し、修了後は青山真治監督による7時間半の長編ドキュメンタリー『AA』(2006)に携わる。2003年、谷崎潤一郎の小説をモチーフにした『吉野葛』で初監督を務めた。並行して映画批評家としての活動を開始し、溝口健二やF・W・ムルナウ、英国ドキュメンタリー運動などを巡る論考を多数発表。2012年より東海大学文化社会学部で教鞭を執る。
遠藤 協(えんどう かのう) 記録映像作家・映像民俗学
1980年生。慶應義塾大学と大学院で日本民俗学と文化人類学を専攻する。映画美学校ドキュメンタリー・コース高等科を修了後、飯塚俊男監督、渋谷昶子監督の助手を務める。現在は、民俗映像やドキュメンタリー映画の制作に携わる。民俗文化にこだわりながら、現代社会を見つめることを方法論とする。共同監督・プロデュースした『廻り神楽』(2017)が、2018年の毎日映画コンクールドキュメンタリー映画賞を受賞。台湾の民間信仰で祀られ神となった日本人を取り上げた最新作『軍服を着た神様』(2025)が2026年夏公開予定。配給・上映企画者としては、北村皆雄監督や、民族文化映像研究所(姫田忠義)などの「映像民俗学」作品の紹介に携わっている。
松久 朋加 (まつひさ ともか)
ドキュメンタリー・ワークショップ世話人の会のひとり。普段は油圧部品を取り扱う会社で事務の仕事をしている。ドキュメンタリー・コース2004年度初等科で、ガラスペン職人 佐瀬勇さんを取材し、短編『ペン遺産』を作る。ドキュメンタリー・コース2005年度高等科にて、主任講師佐藤真さんの提案したプロジェクト「TOKYO2005/2006/2007」に参加するべく、取壊しの決まった三信ビル(日比谷)の喫茶店と、神保町の喫茶店 柏水堂(現在閉店)で働く友人を撮影、短編『Better Life』を作る。ドキュメンタリー・コース2009年度高等科で『街のひかり 深谷シネマ物語』(2010/飯塚俊男監督)に助監督/録音で参加する。その後映画をつくる友人たちとの交友を続けて、現在に至る。
ガスパール・クエンツ(がすぱーる くえんつ) 映画作家
1981年、フランス生まれの映画作家。2003年に日本へ移住し、映画美学校フィクション・コースを修了。2009年に音楽ドキュメンタリー映画『WE DON’T CARE ABOUT MUSIC ANYWAY…』を監督。本作は、アヴァンギャルド音楽とドキュメンタリーの両面において新たな視点を提供したとして、現在も高く評価されている。2014年には、北インドの動物市を舞台に『KINGS OF THE WIND & ELECTRIC QUEENS』(『風の王と雷の女王』)を完成させ、2016年には、松山市道後温泉で行われる喧嘩祭りをテーマに先鋭かつ過激な短編作品『渦UZU』を監督。日本およびインドに対する知見を活かし、現在は同地域において視覚人類学とフィクション、または実験的なアプローチを融合させたハイブリッドなドキュメンタリープロジェクトを展開している。
「公開講座」ゲスト講師(登壇順)
相澤 虎之助(あいざわ とらのすけ) 映画監督・脚本家
1974年埼玉県生まれ。早稲田大学シネマ研究会を経て空族に参加。『国道20号線』(2007)『サウダーヂ』(2011)『チェンライの娘』(2012)『バンコクナイツ』(2016)『典座』(2019)など富田克也監督作品の共同脚本を務めている。監督作に、『バビロン2 THE OZAWA』(2012)など。瀬々敬久監督と共同脚本を務めた『菊とギロチン』(2018)で、キネマ旬報ベスト・テン日本映画脚本賞を受賞。
富田 克也(とみた かつや) 映画監督
1972年生まれ。山梨県甲府市出身。2003年、相澤虎之助らとともに映像制作集団・空族(くぞく)を立ち上げ、「作りたい映画を勝手に作り、勝手に上映する」をモットーに活動を開始。舞台となる土地で実際に生活を営む人たちへの取材を綿密に行い、非職業俳優を積極的にキャスティングすることで、ストリートのリアリティをフィクションに取り入れる。代表作に郊外都市の荒んだ若者を描いた『国道20号線』(2007)、寂れゆく日本の地方都市を舞台に、肉体労働者、移民、そしてヒップホップで奏でる『サウダーヂ』(2011)。またタイおよびラオスにて長期滞在制作を行った『バンコクナイツ』(2016)では、20世紀のインドシナ半島での戦争の傷跡をトレースしつつ、複層的な物語構成によって、東南アジアから現代日本を逆照射した。
ジャン・ユンカーマン(じゃん ゆんかーまん) 映画監督
1952年、アメリカ合衆国ミルウォーキー市生まれ。丸木位里・俊夫妻を取材した『劫火 ヒロシマからの旅』(1986)で米国アカデミー賞記録映画部門にノミネート。9.11 のテロ後に言語学者ノーム・チョムスキーにインタビューした『チョムスキー9.11』(2002)は世界十数カ国語に翻訳され、各国で劇場公開された。『映画 日本国憲法』(2005)は戦後60年の節目に憲法の意義を改めて問いかけた。『沖縄 うりずんの雨』(2015)は沖縄戦から現在までの米軍基地問題を描いて、キネマ旬報第一位などに選ばれた。最新作は滋賀県からボストン周辺へ古民家を移築するプロジェクトを記録した長編ドキュメンタリー映画『ある古民家のものがたり』(2025)。
アーロン・ジェロー(あーろん じぇろー) 日本映画研究者・イェール大学教授
横浜国立大学准教授を経て、現在イェール大学映画・メディア学プログラム及び東アジア言語・文学学科(兼担)教授。研究分野は日本映画史、ポピュラー・カルチャー、テレビ等。単著に『Kitano Takeshi』(2007)、『A Page of Madness』 (2008)や『Visions of Japanese Modernity』(2010、日本語訳は2026年秋刊行予定)。共著に『日本映画研究へのガイドブック』(2016)。編著に『日本戦前映画論集』(2018)。
北川 喜雄(きたがわ よしお) 撮影監督
1982年生まれ。東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻修了後、商業映画の撮影助手としてキャリアをはじめる。近年は撮影監督として、国際共同制作にも活動の幅を広げている。日本撮影監督協会(JSC)所属。主な撮影監督作品に、『ハッピーアワー』(2015/濱口竜介監督)、『THE GREAT BASIN』(2020/Chivas DeVinck監督)、『三度目の、正直』(2021/野原位監督)、『悪は存在しない/GIFT』(2023/濱口竜介監督)、『LOST LAND/ロストランド』( 2026/藤元明緒監督)。2026年、サンタバーバラ国際映画祭最優秀撮影賞 The ASC Award sponsored by The American Society of Cinematographers won “LOST LAND”。2024年、日本撮影監督協会 第68回 三浦賞受賞 The 68th JSC Miura Award won “EVIL DOES NOT EXIST”。
藤元明緒(ふじもと あきお) 映画作家
1988年、大阪府生まれ。ビジュアルアーツ専門学校大阪で映画制作を学ぶ。在日ミャンマー人家族を描く初長編『僕の帰る場所』(2017)が第30回東京国際映画祭アジアの未来部門 作品賞&国際交流基金アジアセンター特別賞を受賞。ベトナム人技能実習生を描く長編第二作『海辺の彼女たち(2020、日本ベトナム国際共同製作)』を公開。同作品はPFF第3回「大島渚賞」、2021年度「新藤兼人賞」金賞などを受賞。ロヒンギャ難民を題材にした最新作『LOST LAND/ロストランド』が第82回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門で審査員特別賞を受賞。
菊池信之(きくち のぶゆき) 音響
小川プロダクションへの参加からキャリアをスタートし、ジャン=ピエール・リモザン、佐藤真、諏訪敦彦、⻘山真治、鈴木卓爾、河瀬直美などの録音や音響を担当。近作に『PLAY!〜勝つとか負けるとかは、どーでもよくて〜』(2024/古厩智之監督)、『BAUS 映画から船出した映画館』(2025/甫木元空監督)がある。
大川 景子 (おおかわ けいこ) 映画編集者
2004年に映画美学校ドキュメンタリー・コースで筒井武文に学ぶ。初めて撮ったドキュメンタリー映画で編集の難しさを痛感し、東京藝術大学大学院映像研究科編集領域に入学。卒業後、諏訪敦彦監督『ユキとニナ』(2010)の編集アシスタントを務め、以降も劇映画とドキュメンタリー、さまざまな作品の編集を手掛ける。『ケイコ 目を澄ませて』(2022/三宅唱監督)にて日本映画・テレビ編集協会賞を受賞。近年の主な作品に映画『夜明けのすべて』(2024/三宅唱監督)、『石がある』(2024/太田達成監督)、『SUPER HAPPY FOREVER』(2024/五十嵐耕平監督)、『自由なファンシィ』(2025/筒井武文監督)、『海辺へ行く道』(2025/横浜聡子監督)、『旅と日々』(2025/三宅唱監督)など。監督作『Oasis』(2023)が山形国際ドキュメンタリー映画祭2023(日本プログラム)に出品された。
亀山 亮(かめやま りょう) 写真家
1976年千葉県生まれ。現在、八丈島在住。1996年よりメキシコ、チアバス州のサパティスタ民族解放軍(先住民の権利獲得闘争)の支配地域や中南米の紛争地帯を撮影する。2000年パレスチナ自治区ラマラでインティファーダ(イスラエルの占領政策に対する民衆蜂起)を取材中にイスラエル国境警備隊が撃ったゴム弾により左目を失明する。2003年、パレスチナの写真集『INTIFADA』(自費出版)でさがみはら写真新人賞、コニカフォトプレミオ特別賞を受賞。2013年アフリカの紛争地帯を撮影した写真集『AFRIKA WAR JOURNAL』(リトルモア)で第32回土門拳賞を受賞。そのほかに『DAY OF STORM』(SLANT)、『戦場』(晶文社)などがあり、2018年には写真集『山熊田』(夕書房)を刊行。
伊勢 真一(いせ しんいち) 映画監督
1949年東京都生まれ。ドキュメンタリー映像作家。『奈緒ちゃん』(1995)、『えんとこ』(1999)をはじめ、数多くのヒューマンドキュメンタリーを自主製作・自主上映で創りつづけている。2012年日本映画ペンクラブ功労賞、2013年度シネマ夢倶楽部賞受賞。『いまはむかし−父・ジャワ・幻のフィルム−』(2021)はキネマ旬報文化映画ベストテンで3位を受賞、アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭にて3部門にノミネートされた。2023年には音楽ドキュメンタリー映画『Pascals 〜しあわせのようなもの〜』を公開。劇場のみならず、ライブハウスやお寺など様々な場所で上映されている。2024年、長編デビュー作『奈緒ちゃん』から続くシリーズ第5作となる映画『大好き 〜奈緒ちゃんとお母さんの50年〜』(キネマ旬報文化映画ベストテン第6位)を公開。最新作は詩人・ミュージシャンの友部正人を追ったドキュメンタリー『遠来 〜トモべのコトバ〜』(2026)。
小玉 憲一(こだま けんいち) 映画監督
1978年生まれ。宮崎県出身。宮崎私立鵬翔高等学校卒業。2002年、東北新社映像テクノアカデミア映画学科入学。同校卒業後、フリーディレクターとしてCMやテレビ番組を多く手掛ける。2006年から東北新社映像テクノアカデミア映像編集科・映画学科の講師を務める。2014年、文化庁委託事業「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト」に選出される。2019年、ドキュメンタリー『五ノ神の山車 百年先を造る』が全国広報コンクールにて準グランプリを獲得。2020年に『現在地はいづくなりや 映画監督東陽一』が公開される。
カルロス・カサス(かるろす かさす) 映画監督
カルロス・カサス(1974年、スペイン生まれ)は、映画、サウンドアートと視覚芸術を横断する活動を行う映画作家兼アーティストである。芸術作品は、ヴェネチア・ビエンナーレや上海ビエンナーレなどの国際展で展示され、映画作品は、ヴェネチア国際映画祭やロッテルダム国際映画祭など、世界中の映画祭で上映され受賞歴もある。地球上で最も過酷な環境であるパタゴニア、アラル海とシベリアに捧げた映画三部作『END』(『エンド』2003〜2010)を完成させた。また、パミール高原で最も標高の高い居住村を舞台にした映画プロジェクト『Avalanche』(『雪崩』2009)は、ヨーロッパやアメリカ各地の美術館と映画祭で上映されている。最新作『Cemetery』(『墓場』2019)は、象の墓場という伝説を題材にした作品である。
アナ・ヴァス(あな ゔぁす) 映画監督
アナ・ヴァス(1986年、ブラジル)は、アーティスト兼映画作家であり、モダニズムの首都ブラジリアによって葬り去られた亡霊たちが棲む、ブラジル中西部で生まれた。作品群は、映画を「(不可)視の芸術」として考え、または人間性を剥奪し、そのつながりを人間以外の生命体や幽霊的な存在に拡張する道具として問いかけを投げかけてきた。映像表現の帰結あるいは拡張として、芸術活動は執筆、批判的教育学、インスタレーション、あるいは集団的な散歩といった形態にも及んでいる。作品はベルリン国際映画祭やMoMA近代美術館などで上映されてきた。彼女の初長編映画『It Is Night in America』(『アメリカの夜』2022)は、ロカルノ国際映画祭などで受賞した。
◾︎特別講師
諏訪 敦彦 (すわ のぶひろ) 映画監督
1960年広島県生まれ、大学時代から自主制作映画を作りはじめる。1984年に8㎜で撮った異色のフィルムノワール『はなされるGANG』でPFFに入選。1997年には『2/デュオ』で長編映画監督デビュー。ロッテルダム映画祭でNETPAC賞を受賞。2作目『M/OTHER』(1999)では三浦友和を起用してカンヌ映画祭国際批評家連盟賞を受賞。アラン・レネの傑作『二十四時間の情事(ヒロシマ・モナムール)』を大胆にリメイクした3作目『H Story』(2000)など、日仏の名だたる俳優とコラボレーションしながら「新しい映画」を模索。ヨーロッパを中心に現代映画の担い手として世界的な評価を得る。日仏合作映画『不完全なふたり』(2005)は、ロカルノ映画祭(スイス)で審査員特別賞を受賞、フランスでもロングランを記録した。また、映画教育を「映画を探究する場」として位置づけ、東京造形大学、映画美学校、東京藝術大学大学院で学生たちとコラボレーションをするとともに、近年では小中学生を対象にした「こども映画教室」の講師もつとめている。2017年、ヌーヴェルヴァーグを代表する俳優ジャン=ピエール・レオー主演による『ライオンは今夜死ぬ』を発表。最新作は『風の電話』(2020)。
筒井 武文(つつい たけふみ) 映画監督
※「編集講評」担当講師欄を参照のこと。
