ドライヤーの無声映画の到達点にして、世界映画史の金字塔のひとつでもある傑作。火刑を受けるジャンヌ・ダルクの物語を映画化するに際して、ドライヤーは小説よりも古文書を重視し、本物の裁判記録にあたって研究を重ねたという。ゴダールの「男と女のいる舗道」で、アンナ・カリーナがこの映画を観て涙を流すシーンは有名。また前衛詩人アントナン・アルトーの出演でも知られる。