青年貴族のイジドールは、不治の病で余命幾ばくもない娼館の歌姫“ラ・パロマ”ことヴィオラに魅せられ、彼女もその一途な愛を受け入れて二人は結婚する。病から回復したパロマは、夫の友人ラウルと激しい恋におちるが、ラウルが去った後に次第に精気を失って死ぬ。彼女の遺言により、三年後に彼女の墓を掘り起こしイジドールは棺を開けるが・・・。愛と狂気と死を描き、歌劇、怪奇、メロドラマなどあらゆるものへのフェティッシュが混交するシュミットの代表作。