ヴァルガス独裁政権による共産主義者弾圧のさなか、作家グラシリアーノ・ラモスは、政治犯として監獄に送られる。そこで彼が見たものは、植民地主義の残滓と支配者による暴力、そして脆弱なエリートというブラジルの現実そのものだった。近代という時代の苦難と矛盾を背負って生きる作家の姿を大きなスケールで描いた、映画による知識人論の最高峰。