「ジョアン・ド・デウス」シリーズの最終作。「神の使い」から突如巨万の富を与えられたデウスは、それ幸いとばかりに自分の欲望を解禁する。実現した夢のような生活はしかし突如終息し、デウスは自分が破滅しているのを知る……。社会秩序の無効性を一方的に宣告するサド的な放縦さ。欲望と自由をめぐる孤高の省察。