ムルナウが表現主義的手法を駆使して幻想と妄執の世界を描き出した作品。読書の虫で作家志望の男ルボタが街頭で馬車に衝突し、それに乗っていた美しい女性ヴェロニカに心を奪われる。以来ルボタはまるで幻(ファントム)に取り憑かれたように彼女を追い続け、職も財産も失い転落してゆく。