堀禎一

1969年兵庫県生まれ。東京大学在学中、1年ほどパリでシネマテーク通いの日々を送る。帰国後、数本の8ミリ短編を自主制作(現存せず)。同大学仏文科卒業後、ドキュメンタリー映画作家の佐藤真が構成・編集を担当した『おてんとうさまがほしい』(1994)の制作助手を経験した後、ピンク映画界入りし小林悟に師事。北沢幸雄、サトウトシキらの助監督を務める。『宙ぶらりん』(2003)で監督デビュー。同作を含む3本のピンク映画を発表後、『妄想少女オタク系』(2007)で一般映画に進出。ライトノベルやコミック原作の青春映画に活動の場を拡げる。『魔法少女を忘れない』(2011)の後、数年の沈黙を経て、静岡県の過疎集落に生きる山間の人々の生活を記録した上映時間4時間超のドキュメンタリー「天竜区」シリーズ(2014–2017)を完成。続いて『夏の娘たち~ひめごと~』(2017)で新境地を開くが、その公開と同時に開催された初の全作品回顧上映の会期中に倒れ急逝(享年47)。

過去の上映作品

宙ぶらりん(SEX配達人 おんな届けます) 2003
草叢(不倫団地 かなしいイロやねん) 2005
妄想少女オタク系 2007
東京のバスガール(したがる母さん 若い肌の火照り) 2008
魔法少女を忘れない 2011
「天竜区」シリーズ 2014-2017
夏の娘たち ~ひめごと~ 2017