
フォンテーヌ=ド=ヴォークリューズを流れるソルグ川の湧出点、ジョルジョーネのタブ ロー、ベルクソンの注釈、ペトラルカの詩的フォルム…。それらは響きと反響の環状のシ ステムに配置され、作品を織りなす要素となる。1999年ベルフォール映画祭・グランプリ 受賞作品。

2014年京都滞在中に撮られた作品の一つで、 11月の色鮮やかな自然の美しい京都御所の 空間の中で往来する、カラフルな、時に奇妙な人々の佇まい、振る舞い、仕草を見つめる。

2016年に来日したルソー監督が、奈良、尾道、静岡、東京と小津映画のイメージを辿った 旅の結実。変わることなく浮世を見つめる鹿の眼差しと、来ては去る人々の不在の痕跡を 見つめる作家の眼差しとが交差する。

ポルトガルで家のテラスにカメラを据え、一日の光の変化、道行く人々、外界の物音、ラ ジオの音楽、一人の女性により繰り返される留守電メッセージが提示され、最後に尺八の 音色が全体を締めくくる。

2014年京都滞在中に撮られた作品の一つで、主として嵐山、尾道の風景や人々が登場し、 ルソー監督を魅了してやまない小津安二郎映画への思いを日本の風景に重ね合わせる作品 となっている。

監督自身が演じる男が部屋で座っていると、 古い歌が聴こえてくる。鏡、人と扉とカーテ ンの開閉と黒画面のアクションから浮かび上がってくるノスタルジックなイメージ。

2015年、ルソー監督がリスボン滞在中に起こったパリ同時多発テロの暴力性に映像作家と して静かに抵抗するイメージを、同年10月に逝去したシャンタル・アケルマンの映画的記憶に重ね合わせつつ提示した作品。

カフカの生地プラハのホテルの一室、窓辺に置かれた机と椅子、幾何学的窓枠の外の赤い 屋根、差し込む光に包まれ読書するルソー監督、時折響くピアノの音色、やがて小さな磁 器のカップに納められる蜂の死骸。