ドキュメンタリー・ドリーム・ショー 山形in東京2026 上映作品解説

 ■インターナショナル・コンペティションより

ダイレクト・アクション

ダイレクト・アクション
DIRECT ACTION

★ロバート&フランシス・フラハティ賞(大賞)
ドイツ、フランス、韓国/2024/フランス語、英語、アラビア語/DCP/212分
監督:ギヨーム・カイヨー、ベン・ラッセル

自治コミュニティを農村に形成し、2018年の国際空港拡張に抵抗したことで知られる、フランスで最も過激な社会活動家集団に密着。その自給自足生活の断片が刻まれる。政府による強制執行に抵抗する人々の姿が生々しく捉えられ、映像作家・ベン・ラッセルの撮影が際立つ傑作。

◆ with English subtitles

Ich war, ich bin, ich werde sein!

Ich war, ich bin, ich werde sein!
[イッヒ ヴァール イッヒ ビン イッヒ ヴェルデ ザイン!]
I Was, I Am, and I Will Be!

日本/2025/日本語/DCP/100分
監督:板倉善之

大阪の日雇労働者の街 釡ヶ崎。大阪・関西万博開催を控え、貧困層の排除と再開発が進められる中、映画はこの街の路上で生きてきた人々の語りと向き合う。やがて監督たちは、この街で命を落としていった者たちの声にも耳を澄ませていく。

◆ with English subtitles

トレパネーション

トレパネーション
TrepaNation

シリア、フランス、ドイツ/2025/アラビア語、ドイツ語、フランス語、ダーリ語、フィリピン語、チェコ語/DCP/222分
監督:アンマール・アルベイク

内戦下のシリアからドイツへ逃れた映画作家が、難民認定されるまで暮らした〈難民キャンプ〉の記憶を紐解く。建物は解体され、同胞たちとの日々はカメラの記録に残るのみだ。自己と他者とを結びつけたカメラレンズの動線が作家の記憶を呼び覚まし、かつて出会った人々への愛が溢れ出す。

◆ with English subtitles

 ■アジア千波万波より

ルオルオの未来

ルオルオの未来
Luo Luo's Future

中国/2024/ 中国語(四川方言)/DCP/69分
監督:洛洛(ルオルオ)


祖母のルオルオからカメラを預かって、7歳の孫娘マンマンが家の中を紹介。彼女の目を借りれば、なんてことのないオモチャや人形、曾祖父や祖母の生活の風景もまるで宝箱のようにきらめく。世界の楽しみ方の無限の可能性を教えてもらおう。

◆ with English subtitles

 ■アメリカン・ダイレクト・シネマより

予備選挙

予備選挙
Primary

アメリカ/1960/英語/Blu-ray(原版:16mm)/53分
製作:ロバート・ドルー

1960年のアメリカ大統領選挙に向け、民主党の候補者指名を争うジョン・F・ケネディとヒューバート・H・ハンフリーの対決を追う。ドルーの改良した軽量カメラを活用した本作は、ダイレクト・シネマの基本原則を定めるものとなった。

◆ in English dialogues

解体美術館

解体美術館
Breaking it Up at the MuseumG

アメリカ/1960/英語/DCP(原版:16mm)/8分
監督:D・A・ペネベイカー


誰かに愛されなければ君は誰でもない

誰かに愛されなければ君は誰でもない
You’re Nobody Till Somebody Loves You

アメリカ/1964/英語/DCP(原版:16mm)/12分
監督:D・A・ペネベイカー


カットピース、1964/1965』

カットピース、1964/1965
Cut Piece, 1964/1965

アメリカ/1965/英語/DCP(原版:16mm)/9分
製作:アルバート・メイズルス、デヴィッド・メイズルス






パノーラ

パノーラ
Cut Piece, 1964/1965

アメリカ/1970/英語/DCP(原版:16mm)/21分
監督:エド・ピンカス、デイヴィッド・ニューマン

1960年代の現代美術や芽吹き出した対抗文化と密接な関係を結んだダイレクト・シネマの側面を見せる『解体美術館』、『誰かに愛されなければ君は誰でもない』、フェミニズム・アート・パフォーマンスの基礎を築いた作品として知られるオノ・ヨーコの《カット・ピース》の記録『カットピース、1964/1965』、人種差別的暴力の被害者『パノーラ』が明らかにする公民権運動のある事実。

◆ in English dialogues

 ■パレスティナ――その土地の記憶より

豊穣な記憶


豊穣な記憶
Fertile Memory

パレスティナ、ドイツ、オランダ、ベルギー/1980/アラビア語/16mm/99分
監督:ミシェル・クレイフィ

イスラエル北部とヨルダン川西岸地区に暮らすふたりの女性。本作は、イスラエル占領下に暮らす彼女たちとの応答を通して、理不尽な占領や家父長制に抗う女性の姿を描き出す。男性中心の社会で女性を被写体に日常を活写したことで評価され、パレスティナ映画の礎を築いた。

 ■YIDFF 2025特集プログラム 「やまがたと映画」より

ミラーワークス '89 山形市中央公民館

ミラーワークス '89 山形市中央公民館
Mirror Works '89: Yamagata Central Public Hall

日本/2025/日本語/DCP/28分
構成、編集:大江悠太


映画の都 山形国際ドキュメンタリー映画祭'89

映画の都 山形国際ドキュメンタリー映画祭'89
A Movie Capital

日本/1991/日本語/DCP(原版:16mm)/98分
監督:飯塚俊男

『映画の都』のために、撮影の田村正穀ら一行がトリック撮影をする中央公民館でのビデオ記録と本編の撮影ネガフィルムを、高精細のデジタル映像でよみがえらせ、構成した未公開アーカイブと第1回YIDFFの準備・開催の公式記録『映画の都』(構成:小川紳介)を同時上映し、YIDFFの歴史を見つめる。

◆ with English subtitles

1990年2月11日 ラフカット上映会 ― もうひとつの『映画の都』


1990年2月11日 ラフカット上映会 ― もうひとつの『映画の都』
Feb 11, 1990 Rough Cut Screening: The Other Version

日本/2025/日本語/デジタル・ファイル/120分(予定)
監督:飯塚俊男

『映画の都』の制作にあたって、飯塚俊男監督は市民ボランティア「YIDFFネットワーク」を主題にした4時間半のラフカットを身内向けに上映していた。その上映現場の記録をもとに、デジタル化した元フィルムと音テープを現場の音声と合わせて再構成。幻の飯塚版の一端がよみがえった。今回は2時間にまとめた短縮版を初公開する。

 ■ハルトムート・ビトムスキー監督特集

ジャーマン・イメージ
©Deutsche Kinemathek

ジャーマン・イメージ
Pictures of Germany

ドイツ/1983/ドイツ語/DCP(原版:35mm)/61分
監督:ハルトムート・ビトムスキー、ハイナー・ミューレンブロック

1933年から45年までのナチス時代に制作された30本以上の映像記録により構成。市民の生活を記録した各フィルムには、社会のあるべきイメージが投影されている。社会の発展とそれがもたらす創造物の美を強調した映像から、映像によるイメージ操作を分析していく。日本語字幕付き初上映。

◆ with English subtitles

第三帝国アウトバーン
©Deutsche Kinemathek

第三帝国アウトバーン
Reichsautobahn

ドイツ/1985-1986/ドイツ語/16mm/92分
監督:ハルトムート・ビトムスキー

ニュース映画・文化映画・劇映画などの映像資料に、当時の関係者への取材と監督自身のナレーションによる批判的考察を加え、ナチス時代にドイツで建設された高速道路「アウトバーン」の隠された経済的・文化的意味を暴き出す。

提供:福岡市総合図書館

B-52
©Deutsche Kinemathek

B-52

ドイツ、アメリカ/2001/英語/DCP(原版:35mm)/112分
監督:ハルトムート・ビトムスキー

1947年に設計され、1952年に初めて実戦に使用されたB-52長距離爆撃機は、アメリカ産業技術の結晶といえる。冷戦時代は核兵器の輸送に、その後は湾岸戦争、コソボ紛争などに配備された。軍事産業の経済的膨張に加担する現代社会への批判が暗示される。

◆ in English dialogues

ダスト ―塵―

ダスト ―塵―
Staub(dust)

ドイツ、スイス/2007/ドイツ語/35mm/94分
監督:ハルトムート・ビトムスキー

部屋にたまる埃、雨に洗い流される樹木に堆積した塵、ミサイルの爆発で巻き起こる凄まじい粉塵の嵐、あるいは宇宙のスターダスト……。世界に充満するさまざまな塵の様相を、技術者や科学者の考察を交えて観察していく。

◆ with English subtitles

*日本語作品以外の作品は日本語字幕付き