連続講義「怪奇映画天国アジア」
第5回「タイ人が本当に怖いと思うのは、どのような映画か」
2014年10月18日(土)
会場:渋谷アップリンク
映画研究者の四方田犬彦氏が、レアものの抜粋上映を交えつつ、バンコクとジャカルタに長期滞在した成果を披露していく連続講義です。第5回は、現代タイ映画のニューウェーヴの旗手、ウィシット・サーサナティヤン監督の国内未公開作「見えざる者」を上映します。
アップリンクのサイトでご予約を受付中です。
http://www.uplink.co.jp/event/2014/29062
東南アジアには怪奇映画が絶大な人気を博している国が存在する。とりわけタイ、インドネシアでは、それは映画産業の根幹を占めている。複雑な宗教的背景と豊かな民間伝承をもち、ハリウッドとJホラーの影響を受けて発展したこのジャンルからは、復讐の女幽霊、よみがえる死体、怨恨の双生児が、次々と現われてくる。太陽は熱く、料理は舌を焼くほどに辛く、そして映画は世界のどこにもまして恐ろしい。これがインドシナ半島の3原則だ。
四方田犬彦(映画研究者)