映画一揆外伝 ~破れかぶれの映画史~
岩佐寿弥 幻の『叛軍』シリーズ一挙フィルム上映
2024年2月3日(土)
会場:アテネ・フランセ文化センター
フィクションとドキュメンタリーの領域を果敢に横断し、その軌跡を残した映画監督の岩佐寿弥。
今回の映画一揆外伝では、岩佐監督の代表作『叛軍No.4』に加え、数年前に発見された『叛軍』シリーズの短編3作品を合わせて上映します。
岩佐寿弥は岩波映画入社からキャリアを始め、その後、小川紳介や土本典昭らと共に映画研究会「青の会」を結成した。当時、他のメンバーたちが激動の中心にカメラを向けていくのとは対照的に、岩佐寿弥は現実と虚構の垣根を曖昧にするような挑戦的な映画を志向する。一見、渦中から遠ざかるように見えながら、それらの作品は全く別の角度から、時代の根底にある問題の核心を炙り出していく。
数年前フィルムが発見され、全貌が明らかになった『叛軍』シリーズは、反戦自衛官として知られる小西誠の裁判を追うアジビラ映画として始まり、思いもよらぬ形で様相を変容させ、見るものの認識を大きく揺さぶる。今回、失われていた幻のプリントを含めてフィルムにて一挙上映することで、現在においても重要な示唆を与えるであろう、岩佐寿弥が表した姿勢を改めて検証する。いまこそ、岩佐寿弥を見たい。
映画一揆外伝スタッフ一同