映画美学校+アテネ・フランセ文化センター公開講座
ドキュメンタリー映画史(総論)
2016年5月7日(土)-2017年5月27日(土)
※毎月1回土曜日17:00-19:30
会場:アテネ・フランセ文化センター
映画美学校ドキュメンタリー・コースの特別講座として、2010年より開講してきた筒井武文監督による「ドキュメンタリー映画史」講座。 その総集編として、新たに13のテーマを設定、貴重な映像資料を分析しながら総論を展開していただきます。
【日程変更のお知らせ】
講師の筒井武文さんのご都合により、4月15日(土)の「ドキュメンタリー映画史(総論)」は休講になります。それに伴い、日程とプログラムが下記の通り変更になりました。ご了承いただけますようお願い申し上げます。
4月15日(土)
休講
4月22日(土)
17:00-20:00「撮影の意味―瀬川順一、大津幸四郎、田村正毅」
5月27日(土)
17:00-20:00「ドキュメンタリー映画にできることーランズマンとワイズマン」
「総論では、テーマ別にドキュメンタリー映画を再考していこうと思う」
ドキュメンタリー映画とは何だろう。真実の映画? まさか。ニュースはドキュメンタリーなのか? まさか。ドキュメンタリー映画を定義しようとすると、常に例外的な作品がでてくる。それは、劇映画をもその一部に取り込んだ、ほぼ映画の同義語なのではないか。過去4回、年代順に、創成期から70年代あたりまでの作品を見てきたが、今回、13回にわたり、テーマ別にドキュメンタリー映画を再考していこうと思う。序章としての佐藤真の映画史。彼は何を受け継ぎ、どこへ行こうとしていたのか。2回から4回までは、映画のドキュメント性とフィクション性が、どう織り成されているのかを検証していく。ドキュメンタリー映画は狙って撮った素材と偶然撮れてしまった素材をどう組み合わせるかという問題でもある。そのことをある意味究極の素材である戦争を通して考えるのが、5回から8回までとも言える。9回から12回は、時間と空間の考察となろう。ショットが撮れるとはいかなることなのか。最終回は、まったく似ていないようで、どこかで繋がっているようにも思えるランズマンとワイズマンを比較しながら、ドキュメンタリーにできることを考えてみる。それは、映画は歴史に似ているのかということかもしれない。
筒井武文(映画監督・東京藝術大学大学院教授・映画美学校講師)
■上映スケジュール ※講師のご都合により日程が変更になる可能性があります。
※チケットは16:40から、当日分を販売します。先着順での入場になります。
▷プロローグ:佐藤真は何を受け継ぎ、どこへ行こうとしていたのか(1回)
第1回 5月7日(土)
17:00 | 佐藤真と佐藤真の映画史 |
▷映画のドキュメント性とフィクション性は、どう織り成されているのか(3回)
第2回 6月4日(土)
17:00 | 社会の仕組みージガ・ヴェルトフと土本典昭 |
第3回 7月2日(土)
17:00 | フラハティとフィクションの問題 |
第4回 8月13日(土)
17:00 | ゴダールの映画はすべてドキュメンタリー映画である |
▷ドキュメンタリー映画は狙って撮った素材と偶然撮れてしまった素材をどう組み合わせるかという問題でもある(4回)
第5回 9月17日(土)
17:00 | 構成の力――亀井文夫とルーペ論争 |
第6回 10月8日(土)
17:00 | 戦争プロパガンダとしての記録映画――キャプラ、フォード、イヴェンス |
第7回 11月5日(土)
17:00 | 最前線物語――ジョン・ヒューストンとウィリアム・ワイラー |
第8回 12月3日(土)
17:00 | 英国ドキュメンタリー運動の到達点――ハンフリー・ジェニングス |
▷時間と空間の考察―ショットが撮れるとはいかなることなのか(4回)
第9回 1月21日(土)
17:00 | 戦後日本の記録映画運動――野田真吉と松本俊夫 |
第10回 2月4日(土)
17:00 | 空間の変換――ドライヤー、羽仁進、レネ、クルーゾー、吉田喜重 |
第11回 3月4日(土)
17:00 | 音を見る――クルーゾー、モンサンジョンから、ソクーロフまで |
第12回 4月22日(土) ※4月15日(土)は休講です。
17:00 | 撮影の意味――瀬川順一、大津幸四郎、田村正毅 |
▷エピローグ:ドキュメンタリー映画にできること(1回)
第13回 5月27日(土)
17:00 | ランズマンとワイズマン |