成瀬巳喜男監督による「夫婦の危機」ものの一つ。「乙女ごゝろ三人姉妹」(35)「舞姫」(51)に続く川端康成原作だが、当時未完のため結末は脚色の水木洋子の創作。鎌倉の中流家庭を舞台に、舅(山村聰)と息子の嫁(原節子)、愛のない夫(上原謙)の心の葛藤を描く。