「此の一編ヲComet.T伯ニ捧ゲルモノトス…」という献辞によって導かれる少年の夢幻的世界。これから見るであろう現実と、いつか見た夢が渾然となって、ノスタルジックな原風景を展開していく。少年の意識と無意識世界の危うく揺れ動く関係を、独特のフィルターワークで描く幻想譚。