G・I・ジョウ

The Story of G. I. Joe 1945年(109分)

監督/ウィリアム・A・ウェルマン

製作/レスター・コーワン 撮影/ラッセル・メティ 音楽/ルイス・フォーブス

出演/バージェス・メレディス ロバート・ミッチャム フレディ・スティール ウォーリー・キャッスル ジミー・ロイド ヨランダ・ラカ

アーニー・パイルの著作を基に、イタリア戦線で戦う米兵達の真の姿を描いた戦争映画の傑作。シシリー島とイタリアで戦った復員兵が、彼ら自身の役で出演しているのも興味深い。また、ロバート・アルドリッチが助監督を務めている。

(あらすじ)
相次ぐ激戦を繰り返す北アフリカ戦線で、護衛兵団が夜警していた。兵士たちは、しばしの休養の時を、何することもなく、気のあった連中で寄り集まって、無駄話にふけっていた。時は流れ、アキシス・サリーが歌う「リンダ」が拡声器から流れ出し、そこへ、ふらりとアーニー・パイルが姿を現した。彼は、G・Iから友人のごとき信頼を得ている従軍記者である。やがて夜は明け、今日もまた激しい戦線へと、兵士たちはトラックで繰り出す。パイルもトラックに同乗し、戦線に向かった。夕闇が迫る頃、トラックは戦場に近づいていった。砲弾が炸裂する轟音がこだまする。仲間の一人が銃弾の犠牲になるが、護送兵団は休むことなく前進を続け、最前線に到達した。そして、ここでカッセリネの峠をめぐる史上有名な戦いが展開する。米軍の損害は甚大に及び、後退を余技なくせざるを得なかった。護衛兵団とパイルはイタリア戦線に乗り込んだ。ここでは、サンヴィットリオの猛爆が開始されていた。市街は見る影もなく、夥しい石塊の山に覆われていた。兵士の一人ドウンダーロは、銃弾を避けて、半ば壊れかけた料理店の飛び込んだ。店内を一望すると美しい娘がいる。娘はアメリアという名だった。二人は刹那の恋心を抱くが、悲しい別離が当然のことのように二人の間に訪れる。アイゼンハワーの命令が伝達された。カシノの修道院を攻撃せよとの命令であった。斯くして死闘が繰り返され、負傷者は次々と数を増してゆく。死体が騾馬の背に乗せられて運ばれていく。パイルと兵士たちは声もなく、ただ近づいてくる騾馬の隊列を見守っていた。一人、一人、また一人、兵士たちの亡骸が運ばれてくる。やがて、パイルは、彼の戦友と指揮官に別れを告げ、新しい戦野に出発するのであった。