1936年、人民戦線時代のフランス。旧ロシア帝政軍の将校がギリシャ人の妻とパリに亡命する。妻はやがて夫がスパイだと知るが、任務の詳細は知らされず、夫への疑念を深めていく。巨匠ロメールが、実話から創意を得て挑んだ一編。夫婦のスリリングな会話によって濃密なサスペンスが展開する。