徒為な殺人を重ねながら、男は放浪の旅を続ける。寂れた温泉街で、男は踊子の娘を抱く。娘は故郷に伝わる神話を男に語って聞かせる……。陰鬱な冬空の下、精神の奥底に澱む暗い衝動に突き動かされた男の破滅的な生を、衝撃的に描き出す。瀬々敬久の脚本による重厚な物語世界を余すところなく映像に漲らせ、その手腕が高く評価された出世作。