遊園地という出来合いの迷路をさまよう三組のカップルと一組の子供。彼らの錯綜した行き違いは、オーソン・ウェルズの記憶を留める「鏡の間」で頂点に達するが、巧妙な「つなぎ間違い」によりアラン・レネの時空へと漂い、いくつかの平手打ちを経て、魔法のようにハッピーエンドへと解きほぐされる。恐るべき長編処女作。