作者自身が自分の顔にカメラを向け、画面にしゃべりかけながら映画を撮り始める。自己のアイデンティティを模索し続けるカメラが辿り着いたのは、バイオリンをノコギリのような音を立てて弾く“じーじ”。彼との交歓によって、日記映画風の独白から始まった一人称作品は普遍的な感動へと至る。