1993年、母国イスラエルに戻ったギタイが、テルアビブ、ハイファ、エルサレムを舞台に取り組みはじめた三部作の第一作目。古きユートピアに幻滅し、行き先を見失ったにもかかわらず、妄執から逃れられないイスラエル第二世代の男たちを描く。レナート・ベルタのカメラが、断片化した人生をさまよう魂の光と影を、見事にフィルムに焼きつけている。