定年を迎えた恩師・金森教授の研究室で本の整理を手伝うマモくん。そこで彼は幼い日を過ごした物憂げ坂上を思い出す。そこは古本に似た甘いにおいが漂い、黒アゲハが宙を舞っていた。そんな頃、幼なじみのカナコを見かけたマモくんの幻想のなかで黒アゲハ、カナコ、教授室が交錯していく。