猫と暮らす初老の独身男の日常風景。大半は部屋でくつろぐ彼の姿が映されるだけだが、考え抜かれたフレームでの長回しとオフの音の使い方の妙により、日々の些事が、サスペンスフルで、ユーモラスなものへと変貌する。すべての作業を一人で行う個人映画作家ルソーの面目躍如たる作品。マルセイユ国際映画祭グランプリ受賞。