卒業を前にして、人生の岐路に立つ、三人の大学生。就職が決まっていなかったり、夢と現実とのギャップに悩んだりする三者三様の曖昧な未来への不安を柔らかく淡々とつづる。過ぎゆく青春のエレジーを奏でるように晩夏の花火を楽しむ三人。夏草の茂る河原でままごとのような食卓を囲む三人の姿に哀感がこぼれ落ちる。