晩春

1949年(108分)

監督/小津安二郎

脚本/野田高梧 小津安二郎
撮影/厚田雄春

出演/笠智衆 原節子 月丘夢路 杉村春子

15年ぶりに脚本の野田高梧と組み、初めて原節子を主演に迎えた本作を劃期として、「後期小津」が始まる。鎌倉で父・周吉と二人暮らしの紀子に縁談話が持ち上がり、娘を案ずる父にも再婚話が。本作の物語構造(結婚を契機とする娘と父の別れ)と演出スタイルは、遺作『秋刀魚の味』(1962)までの主な作品で変奏されていく。