「1918年のキエフ一月蜂起」の副題のとおり、ロシア革命勃発後の国内戦のなか、首都キエフの工場「アルセナール(造兵廠)」で起きた労働者蜂起を題材とする革命叙事詩。1917年二月革命の直後、キエフで民族統一戦線として形成された中央ラーダ(議会)政府は、十月革命でボリシェヴィキが勝利するとロシアから分離独立する姿勢をとった。一方、ソビエト・ロシアはキエフへ向けて軍を送り、“ブルジョワ民族派からのウクライナ解放”を目指し、工場の労働者はこれに呼応して蜂起する。この作品で、ドヴジェンコは時空的論理性にとらわれない編集で、“映画詩”の原理を前面に押し出した。