ナンバーズ賭博をめぐる不正に仮託し、資本主義のからくりを暴きだす異色の社会派フィルム・ノワール。本作で監督デビューしたエイブラハム・ポロンスキーが脚本も担当し、暴力装置と経済システムとの密接な関係、そこに身を置く者の倫理観を非情なタッチで描出する。ポロンスキーは、のちに赤狩りによってハリウッドを追われることになる。主演はポロンスキー脚本「ボディ・アンド・ソウル」に引き続き、ジョン・ガーフィールドが演じる。