ローザ・フォン・プラウンハイム Rosa von Praunheim


1942年11月25日、ラトビア生まれ。絵画を学んだ後、60年代後半から映画制作を始める。1970年、結婚のパロディ『ベッドソーセージ』で成功した後、同性愛者の解放をめぐる問題に一石を投じた『ホモセクシュアルが倒錯なのではない、彼らの生きる社会が倒錯しているのだ』を監督すると、瞬く間に評判となり、ドイツのゲイ運動に大きな影響を与える。『恋人たちの軍隊』は1950年代から76年までのアメリカのゲイやレズビアンを取り上げるなど、性的マイノリティを扱うことを一貫したテーマとしている。
ニューヨークで幾つかの映画を撮影後、ドイツに帰国。1985年には『空白恐怖症』がロサンゼルス映画批評家協会賞を受賞、その後も、『タリー・ブラウン、ニューヨーク』(1985)、『ベルリンブルース』(1986)、『アニタ 背徳のダンサー』(1993)、エイズに関するドキュメンタリーの連作(『陽性』(1990)、『沈黙=死』(1990)、『お尻に火がつく』)などアメリカとドイツを拠点に、意欲的に作品を発表してゆく。
90年代に入ると、『ゲイの勇気—ドイツにおける100年に及ぶゲイの権利闘争』(1997)や『セックスのアインシュタイン』(1999)など、性的マイノリティとナチズムの関係など歴史認識を見直す作品を多く制作するようになる。
2006年まではコンラート・ヴォルフ映画テレビ学校で教鞭を取っており、現在も映画をコンスタントに発表するなど、精力的に活動している。


過去の上映作品

ベルリンブルース Stadt der Verlorenen Seelen 1983
アニタ 背徳のダンサー Anita - Tänze des Lasters 1987