エルケ・マーへーファー&ミハイル・リロフ監督特集

2018年10月6日(土)
会場:アテネ・フランセ文化センター

プレンダス

シェープ・シフティング

土、習慣、植物

ストローブ=ユイレに傾倒するベルリン在住の実験映画作家エルケ・マーへーファー(キューバ出身)とミハイル・リロフ(ロシア出身)の作品を特集上映。両作家が選んだストローブ=ユイレ作品も上映します。

彼らの作品は真にストローブ的な意味で「エロティック」な映像であると思う。

昨年の秋にベルリンで行われたストローブ=ユイレ展にでかけた。その2日目キュレーター二人を中心に、ストローブとユイレの映画の影響を受けた若い世代の芸術家や研究者が、「リユース」や「リサイクル」といった言葉を用いながら、ストローブとユイレからモノの見方を学ぶこと、さらには、その学びを通じて、既存のモノの見方を捨て去ること(彼らは「アンラーニング」という言葉を用いた)について真剣に語り合う様子を目した。
その後に上映された、エルケ・マーへーファーとミハイル・リロフというカップルの16ミリ映画は、新しいストローブとユイレの出現かと思わされるほど、素晴らしい映画で、人間ではなく、土や植物の「観照」が映し出されたその映像は、トビアス・へーリング(ストローブ=ユイレ展のキュレーター)が語る「非ヒエラルキー的なネットワーク」の映像であると同時に、真にストローブ的な意味での「エロティック」(2013年の両監督によるインタビューの際に「自然」に言及したストローブの発言)な映像であった。

持田睦 Makoto MOCHIDA(演出家)

上映作品の解説はこちら

■スケジュール

10月6日(土)

15:00 【エルケ・マーへーファー+ミハイル・リロフへの白紙委任状】
 『ジャン・ブリカールの道程』(40分)
 『湖の人びと』(17分)
16:30 【エルケ・マーへーファー+ミハイル・リロフ監督作品】
 『プレンダス‐ンガンガス‐エンキソス‐マシーンズ』(25分)
 『シェープ・シフティング』(18分)
 『土、習慣、植物』(12分)
17:30 トーク:「ストローブ=ユイレ以降の現代映画を考える」
 エルケ・マーへーファー(映画作家、アーチスト)
 ミハイル・リロフ(映画作家、キュレーター)
 持田睦(演出家)

■監督プロフィール

エルケ・マーへーファー&ミハイル・リロフ

エルケ・マーへーファー Elke Marhöfer
ミハイル・リロフ Mikhail Lylov

エルケ・マーへーファーは、1967年キューバのバラコア生まれ。シカゴ、ベルリン、ニューヨークで芸術を学び、ヨーテボリ大学で博士号を取得。自然環境と科学技術の無矛盾性の立場から、オラウータンが木の葉という道具を用いてチューチューという音を出すように、カメラという道具を用いて映像作品を制作している。
ミハイル・リロフは、1989年ロシアのヴォロネジ生まれ。モスクワとヨーテボリで芸術を学ぶ。既存の知識モデルに疑問符を付し、それが役立たなくなった状況を考察する映像作品を制作している。
二人は2013年にジャン=マリー・ストローブへのインタビューを敢行し、以降、共同で制作した映像作品の発表を世界各地で行っている。本年末まで京都に滞在して映画制作を行う予定。


■各回入替制
■本特集のチケット半券をお持ちの方はトークにご参加いただけます。

■料金
一般=1回券1300円
   2回券2000円
シニア/学生=1回券1000円

アテネ・フランセ文化センター会員
=1回券800円

■会場・お問い合せ

アテネ・フランセ文化センター
千代田区神田駿河台2-11
アテネ・フランセ4F
JR 御茶ノ水・水道橋駅より徒歩7分
03-3291-4339

■主催

アテネ・フランセ文化センター