--そこにわれわれが感じるのは、目くるめく映画の自由である。映画にも古典はあるが、一世紀ほどの間に選ばれた古典はいつも古典でないものによって照らし直され、改めて時の試練(テスト・オブ・タイム)に耐えて行くことになる。MoMAは突然に姿を現す輝ける非=古典を見逃さず、上映し、保存し、古典の定義そのものを揺さぶってきた。 「フィルムの夢、映画の自由――MoMAコレクションの上映を考える――」 岡島尚志(東京国立近代美術館フィルムセンター主幹)