クリス・フジワラ(映画批評家)
ジョン・ジョストの今日までの軌跡とは、長い、そして四方八方を行き来し、横断する複雑な旅である。彼は、時間、場所、風景、記憶、漂流、そして持続の特異性を探求しつつ、その一方で言語、意味、そして意識というもっとも基本的な問題にも取り組んできた。ジョストの多様な作品が提起する何よりも緊急性の高い問題のひとつは、ある映像のなかの何かをどう理解、把握すべきかということだ(それは、われわれがそれを理解したということをどうやって知るのかという問題と関連してくる)。このようなシンプルだが極めて難しい問題は、芸術作品を作る、そして世界と直面する際の中心的な課題であり、それはジョストが絶えず探求してきたことである。